2016年6月10日金曜日

小野篁、冥界へ



☆冥界に赴く小野篁(2枚目:下描き←顔が髑髏;&ペン入れ後影着色)

 平安時代に実在した殿上人、小野篁のイラストです。遣隋使 小野妹子の子孫で、文武に優れた大変優秀な官僚だったようですが、今昔物語集などによれば、彼は昼は朝廷に仕え、夜は六道の辻から冥界に下って閻魔大王に仕えていたと伝えられるオカルトチックな人物です。イラストは「これからちょっと冥界に行ってきます~」な感じの篁をイメージしました(彼が着ている袍は雅楽用なので雅楽の催しのついでに着替えるのが面倒でそのまま夜のお勤めに行っちゃった、みたいな格好になってますが)。閻魔様がなんでまた彼を自分の補佐官にしたのかは分かりませんが、篁が大変優秀な人物だと聞いて地獄めぐりに招待したという話もあるようですから、きっと文武両道に優れた彼を気に入ってしまったんでしょう(o'ω'o)ふふふ
 小野篁は史実も物語も興味深い話がたくさんあるので、彼の登場する漫画を描きたいなと思って色々調べものをしているところです。

2016年5月29日日曜日

月影と琵琶の君


お久しぶりの更新です(*^▽^*)。
 自分のツイッター(Twitter)のヘッダーを桜のイラストから涼しげなものに刷新しようと思って、まずは相棒葉月まゆみのTwitterのヘッダーの為に描いたイラストです。月影の下、琵琶を弾く平安貴公子…というイメージで、手前にはヒガンバナ科のナツズイセン(夏水仙)が咲いています。はじめ人物の背景は抽象的な和風の雲と星を配置しようとしたのですがどうもしっくりいかなくて、葉月のアドバイスで大きな月を入れました。いい感じに幻想的になったかな?カラーのイラストの下にあるのが下描きとペン入れ後の絵です。下描きはブルーのシャーペンで描き、その上から墨と丸ペンで主線を入れました。
 このイラストを描くのに琵琶のことをもっと知りたいと思って、ネットで琵琶を制作している方のブログを読んだり映像を見たりしたのですが…。当然ながらもとは普通に材木で、それが匠の手でみるみるうちに鉋や刀で削られ、滑らかな琵琶の形になっていくのが魔法のようでした。匠たちの技には彫刻であれ陶芸であれどんなものでも惚れ惚れしてしまいます。
 私ももっともっと技を磨いてオリジナルの漫画やイラストを描いていかなければいけないと、このところつくづく思います。